蔵前と職住近接

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蔵前に関するエッセイをSUUMOタウンに書かせていただきました!好意的な感想が多くて嬉しいです、もし未読ならぜひお読みください…!

 

せっかくなのでここでは別の切り口で話をしてみます。蔵前に引っ越した10年前、最初に住まいを探していたのは勤務先がある浅草橋でした。しかし浅草橋は当然のように家賃が高く、候補のエリアをどんどん広げていって、最終的に気に入って予算と折り合う物件を見つけたのが蔵前だった…という感じでした。

 

東京どこに住む? 住所格差と人生格差 (朝日新書)

 

速水健朗さんの「東京どこに住む?」という本を読んだのですが、この本で「職住近接」という言葉を知りました。読んで字の通り、職場の近くに住む、という考え方です。

 

 当時「職住近接」という言葉は知りませんでしたが、この考え方はしっくりきます。なぜなら、東京の通勤電車は本当に地獄で、東京で消耗する理由の9割以上は通勤電車にあると思っているからです。その通勤地獄から解放されることで本当に生活が楽になりました。

 

東日本大震災があった日、都心の電車、道路、全ての交通機能がマヒしました。自分は歩いて帰れましたが、会社で帰宅困難者がたくさん出たので数名を家に泊めました。自分も横浜の実家暮らしだったら、とてもじゃないけど歩いて帰れる距離じゃなかったです。職住近接は防災上のメリットもあるということです。

 

なので、SUUMO記事に書いた通り、蔵前は(自分にとって)最高であるというのはゆるぎない事実ですが、一方において、それは勤務先が浅草橋である筆者のポジショントークにすぎない、ということも言えると思います。記事中にも言ってるとおり、自分はどちらかというと住めば都だと思ってる人間なので、もし自分の勤務地が新宿だったら「大久保最高」、池袋なら「椎名町最高」って言っていたことでしょう、きっと。

 

この本では一つの区切りとして「5㎞圏内」という言葉がよく出てきます。5㎞、徒歩だと1時間ちょっと。自転車だと20~30分というところでしょうか。もし引っ越しを考えているのだとしたら、自分が住んでる職場から5㎞圏内で探す、というのも一つの考え方だと思います。ご参考までに。

 

ちなみに蔵前から5㎞圏内というと、丸の内、新橋、汐留、虎ノ門霞が関、赤坂、四谷、市ヶ谷、飯田橋、上野、秋葉原、浅草、北千住、押上、錦糸町日本橋茅場町あたりまで含まれます。

 

職住近接、いいですよ。仕事をしている平日でも、昼休憩時に自分の家に帰って家族と一緒に昼食を食べてから会社に戻る、とかできますからね。スペイン人かよ!っていう。俺はごくごくたまにしかやりませんが、同じマンションに住んでる人で毎日それやってる人います。うらやましい!(その方は本所吾妻橋あたりに勤めてます。近い)

 

そういえば蔵前は羽田も成田も電車一本で行けるという場所からか、羽田空港に勤務する人も多いような気がする。自分の家の前の持ち主は航空関係者でした。町会にもいますそういう人。なるほど合理的です。

 

そういう点でいえば、都営浅草線、都営大江戸線JR総武線(浅草橋)、地下鉄銀座線(田原町)、東武スカイツリー線(浅草)、つくばエクスプレス新御徒町)の6路線を徒歩圏内で利用できる蔵前って、やっぱり最高なのかな、って…

 

結局、別の切り口から語ったつもりが、なんだかんだで蔵前は最高という結論になってしまいました。や、本当にいいとこです。是非一度遊びに来てください!