優勝賞金10億円!競技ポーカー(テキサスホールデム)の世界について

参加者人数8000人以上の世界大会で優勝賞金は日本円に換算すると約10億円。これ、なんの競技か分かりますか?ゴルフ?チェス?いいえ、ポーカーです。世界最高峰のポーカートーナメント、WSOP(ワールドシリーズオブポーカー)の優勝賞金は1000万ドル、日本円に換算すると10億円以上です。ちなみにゴルフの世界4大大会クラスの優勝賞金でも200万ドル程度なので、いかにWSOPの賞金が桁外れなのかがお分かりいただけるかと思います。

 

でも、ポーカーってしょせんは賭け事でしょう?おっしゃる通り、世界のカジノには大抵ポーカーテーブルがあり、参加者たちはお金を賭けてポーカーを楽しんでいます。一方で、全くお金を賭けず、参加者全員が同額チップからスタートしいかに多くのチップを獲得できるかをトーナメント形式で競う、競技としてのポーカーも存在します。前者は一般的に「リングゲーム」または「キャッシュ」と呼ばれ、後者は「トーナメント」あるいは略して「トナメ」と呼ばれています。

 

日本ではもちろん賭博は禁止なのですが、お金を賭けずにカジノゲームを楽しむアミューズメントカジノやポーカースポットというものが各地にあり、お金をかけない純粋な競技としてのポーカーが楽しめます。場所にもよりますがだいたい2~3000円くらいで2,3時間は遊べるでしょうか。ノーレート雀荘や碁会所に近いものだと思ってくださればけっこうです。

 

世界中のカジノで同一ルールでプレイするポーカーは競技人口がとても多く、先ほど例にあげたWSOPではメインイベント約8000人の参加に加え、サイドイベントも含めると延べ10万人以上のプレーヤーが参加しています。しかし日本ではご存知の通りポーカーの知名度は低く、麻雀や囲碁などのゲームに比べるとはるかにマイナーな存在です。

 

そんなマイナーな日本の競技ポーカー界隈ですが、2019年は数々のビッグニュースが飛び交い、日本のポーカー界隈はちょっとした盛り上がりをみせました。

 

 

まずは日本ポーカー界の草分け的存在、”ひゃっほう”こと池内一樹さん。後述しますが日本でのポーカー普及に尽力されている方の一人です。そんな彼が今年のWSOPのサイドイベント「ミリオネアメーカー」で準優勝し、日本円にして約9000万円の賞金を獲得しました。これは単独トーナメントの日本人賞金獲得額としては歴代最高記録であり、日本のポーカー界隈でビッグニュースになったのはもちろん、ポーカー界隈以外でもちょっとした話題になりました。

 

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そして8569人が参加したメインイベントではHiroki Nawaさんが日本人歴代最高である25位入賞(賞金約3500万円)を果たします。

 

 

また、WSOPの「$1,500 Limit Hold'em」というサイドイベントではRuiko Mamiyaさんが日本人女性初となるファイナルテーブル(決勝)進出という偉業を達成しました。

 

2019年は日本のポーカー界にとって記録ずくめの年になりました。

 

とはいえ傍から見れば「25位入賞や女性初の決勝なんかで大騒ぎしてるの?」と思うかもしれません。しかし裏をかえせばそれだけ日本の競技ポーカー人口はまだまだ少なく、世界のトップ層は厚く、そして、まだまだ日本人にとっては多くのフロンティアが残されている、ということです。つまり私が何がいいたいのかというと、競技ポーカー楽しいしチャンスがたくさんあるからみんなポーカーやってみよ?ということです。

 

ポーカーは楽しいです。競技として真剣に技術向上をめざす人たちもいれば、お酒を飲みつつみんなでワイワイ騒ぎながらレクリエーションとして楽しんでるひとたち(レク勢)もいます。

 

実際、ポーカーって見知らぬ人が相手でも会話しやすいし、容易に打ち解けられるんです。なぜか。それは、ポーカー競技は対戦相手をとてもリスペクトする文化があるからに他なりません。

 

や、私もポーカースポットではじめてポーカーをしたときはびっくりしました。ポットをとったとき(一番強いハンドで場のチップをすべて取ること)に、初対面の対戦相手から「ナイス!」と褒められたのです。初心者だから褒められたのかな、と当初は思ったのですが、その後ずっとゲームを見ていたら初心者だろうがベテランだろうが相手のナイスプレーにはまず真っ先に相手を称えます。

 

なぜでしょう。初心者の頃はよく分かりませんでしたが、今ではその理由がよく分かります。「あのプレイヤーはタイト(本当に強いハンドでしか参加しない人)だから、あのレイズには負けてる可能性がある」「あの人は上手いプレイヤーだから、この局面ではブラフしてくることもあり得る」「フラッシュの可能性がある局面なのにオールインしてきているのだから、あの人は絶対にフルハウスを持ってる」などなど、ポーカーは相手へのリスペクトの度合いによって自分のアクションが容易に変わります。なので、ポーカープレイヤーは常に相手のプレイを注意深く観察し、相手のナイスプレーに対しては惜しみなくリスペクトするのです。そして相手をきちんとリスペクトすることが、ポーカートーナメントにおける自分の勝利につながるのです。

 

ですからポーカーにはプレイヤー同士で相手を称えあう文化があり、わりと簡単に見知らぬ相手とも打ち解けることができます。実際、ポーカープレイヤーに「ポーカーを始めて良かったことは何ですか?」と質問したら、真っ先に「仲間が増えたこと」と答える人はものすごく多いです。

 

そんな楽しいレクリエーションゲームであるポーカーには、前述したとおり海外の大会で高額賞金を得られる多くのチャンスがあり、まだまだ多くの「日本人初の快挙」という栄誉を得られる余地があります。後述しますが、参加費3000円のトーナメントから初めて最終的に賞金10億円を獲得するのも夢ではありません。今からでもおそくありません。あなたも今から始めてみませんか?

 

 

そもそもテキサスホールデムってどんなゲームなの?

 

ポーカーと一言で言ってもいろんな種目があるのですが、ここでは世界で主流となり一番多くの競技人口がいるであろうテキサスホールデムという種目の話をします。一般的にポーカーのトーナメントといえば特に但し書きがなければそれはノーリミットテキサスホールデム(賭け額に制限のないテキサスホールデムのことを指します。なんじゃそりゃ、と思う方も多いと思うので次の動画をご覧ください。007のカジノロワイヤルでジェームス・ボンドがテキサスホールデムをプレイするシーンです。

 

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これがテキサスホールデムです。プレイヤーごとに配られた2枚のカードと、場に配られた全プレイヤー共通の5枚のカード、計7枚のうち5枚を選んで強い役をつくった人の勝ちになります。

 

役は強い順に以下の通りです。

 

ロイヤルストレートフラッシュ > ストレートフラッシュ > 4カード > フルハウス > フラッシュ > ストレート > 3カード > 2ペア > 1ペア > ハイカード(役無し)

 

また、同じ役同士だったら数字の強い方が勝ちとなります。数字の強さは以下の通りです。

 

A > K > Q > J > T(10) > 9 >  … > 3 > 2

 

例えば同じワンペア同士だったら9のワンペアよりもKのワンペアの方が強く、同じハートのフラッシュ同士ならハートのJを使ったフラッシュよりハートのQを使ったフラッシュの方が強く、また役ができなかったとしても、Tを持ってるハイカードよりもAを持ってるハイカードの方が強いということになります。

 

同じ強さのワンペアを持っているプレーヤーが二人いたとしても、Aのワンペアと5を持ってるプレイヤーよりAのワンペアとQを持ってるプレイヤーの方が強い役になります(この場合の5やQはキッカーと呼ばれます)

 

先ほどの動画では最後に4人がオールイン(全額勝負)対決となり、KQフラッシュ<8フルハウス<Aフルハウス<87654ストレートフラッシュ、でスペードの57を持っていたジェームスボンドが勝利しています。なんとなくゲームの雰囲気は掴めましたでしょうか。

 

テキサスホールデムのルールはこれだけではありません。もう一つあります。そしてそれこそがテキサスホールデム最大のキモといっていいかもしれません。それは、最初のプレイヤーカード2枚が配られた時点で賭け額を決め(プリフロップ)、全員共通のコミュニティカード3枚が配られた時点でさらに賭け額を上積みし(フロップ)、4枚目のコミュニティカードを配った時点でさらに賭け額を上積みし(ターン)、5枚目のコミュニティカードを配った時点でさらに賭け額を上積み(リバー)、それが終わるとプレイヤーが初めて2枚のカードを見せる(ショーダウン)、という、チップを賭ける機会(ベッティングラウンド)が4回に分かれているというルールです。

 

ベッティングラウンドではチップを賭けるか(ベット)、前の人と同じ額を賭けるか(コール)、チップを賭けずに降りるか(フォールド)、すでに賭けられた額よりもさらに多くのチップを賭けるか(レイズ)、のアクションを選択できます。大まかなルールとしては以上になります。

 

これが、このルールこそが、数学的な期待値をもとに判断をせまられたり、時にはブラフも含めた高度な心理戦に発展したりと、テキサスホールデムというゲームを奥深くする大きな要因なのです。

 

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え?7枚で役の優劣を競うのに、最初の手札2枚だけで賭けるか降りるかを決めるの?2枚だけじゃ何の役ができるのかまだ分からないじゃない?

 

私もこのゲームを一番最初のプレイした時は手札2枚の時点で降りている人を見て面食らいました。しかし、自分の手札2枚を見た時点で強いのか弱いのか、勝負に行くべきなのか降りるべきなのかは分かるのです。なぜなら、その手札2枚(スターティングハンド)が相手のランダムカード2枚に対してどれぐらいの勝率があるのかは最初から決まっているからです。

 

www.pokerdou.com

この表で2人のとき勝率60%くらい、3人のときに勝率40%くらいあるハンドであれば、賭け額に対するリターンの割が良く期待値が高いから参加すべきといえるのではないでしょうか。

 

具体的にどういうカードが強いのか。まず強いのが88やJJなどのポケットペアと呼ばれる同じカード同士の2枚です。例えばKQというポケットペア以外のハンドを持っていたとして、フロップの3枚でKかQが落ちてワンペアができる確率はたったの32%(3回に1回)しかありません。リバーまでの5枚を含めてもワンペアができる確率は約48%(2回に1回)しかないのです。しかしポケットであればプリフロップの時点でワンペアであることが100%確定してるのでかなり強いと言えます。フロップで相手にペアができなければ多くの場合に相手は賭け額についてこれず、ショーダウンせずとも相手は途中で降りてすべてのチップを取れる(ポットを取る)でしょう。また、フロップ以降にもう1枚のカードが落ちれば3カード(セット)となり、さらに強力になります。リバーまでにセットを引ける確率は約19%(5回に1回)あり、もし上のペアを相手にもたれていても逆転できるという、かなり強力なハンドです。

 

あとはAQやATなどAが1枚あるハンド、いわゆるAX(エースエックス)と呼ばれるハンドです。それはワンペアで一番強いのがAなので、Aのワンペアを作った時点でベストハンドな可能性が高く、また参加者全員が役をつくれなかった場合でも、Aのハイカード(Aハイ)がベストハンドになりうるので、これもまた強力なハンドと言えるでしょう。

 

それ以外だとKJやJTなど、2枚とも10以上のカードあたりがまあまあ強いと言えるでしょうか。リバーまでにAが落ちる可能性はそれほど高くなく、KやJなどが落ちた時にベストハンドになる可能性が高いからです。また、JTのように連続した数字のハンド(ネクター)やKJのように1つ数字をまたいだハンド(ワンギャッパー)はコミュニティカード次第ではストレートを引ける可能性があります。例えばKJを持っていてフロップにQとTが落ちれば、ターンかリバーでAか9を引けばストレートになります(この場合、リバーまでにストレートを引ける確率は30%強です)

 

……ここまで読んで、頻繁に確率が出てくることに気づかれたかと思います。そう、テキサスホールデムまだ見ぬフロップの前に自分のハンドにどのぐらいの勝率があるのか、リバーまでにどのぐらい逆転できる可能性があるのか、この勝率のためにはどの額まではコールできるのか、どの額までベットするのが適切なのか、など数学的に期待値の高いアクションを積み重ねていかにチップを増やすかを基本戦略にするゲームです。

 

ポーカープレイヤーには職業が投資家の方がけっこういらっしゃいますが、多くの方がポーカーは投資(相場)と似てると口をそろえていいます。まだ見ぬ将来を予想してどの株を買うのか、どこまで利益を伸ばすか、どこで損切りするか、というのがポーカーに似てるからです。

 

http://pokerguild.jp/pages/interview-jack/

(著名アナリストのエミン・ユルマズさんもポーカープレイヤーで、インタビューでも同様なことをおっしゃってます)

 

例えばAAやKKなどリバーまでの勝率が極めて高いハンドならプリフロップの時点でさらにたくさんのチップをレイズ(リレイズまたは3-BET)するのが最も利益的なプレイだし、ポット3000点に対して勝率30%のドローハンドを持っているなら1300点までのベット額なら「1300の投資にたいし30%の確率で4300点のリターンがあるのならその期待値は4300*0.3=1290」でありリスクとリターンが釣り合うのでコールできますが、それ以上のベット額に対しては投資に見合うリターンが得られないからフォールドするのが利益的なプレイとなります。

 

ポーカーは非常に数学的な、理詰めのゲームといえるかもしれません。

 

しかし期待値を追い求めるプレイだけでは勝てないのがポーカーの奥深いところです。なぜなら、自分のアクションがすべて数学的に合理的なプレイだと相手が分かれば簡単に手を推測されその裏をかかれてしまうからです。

 

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例えばプリフロップでATというハンドでレイズインしたとします。すると後ろからさらにリレイズ(3-bet)されました。だいたいこのようなアクションをする相手はTT以上のポケットペアを持っている人、またはAKやAQなど強力なキッカーを持ってる場合がとても多いです。TT以上のポケットペアに対するATの勝率は約30%、AJ以上のAXに対するATの勝率は約20%しかありません。固いプレイヤーならこの時点でATを降ります。もしATでコールしたとしても、フロップの3枚を開いてATになにもヒットせず何のドロー(あと1枚でストレートやフラッシュが完成する状態のこと)もない場合、相手がベットしてきたら99%の人がフォールドするでしょう。

 

このとき、たいていの場合は相手は自分より強いハンドを持っておりフォールドは正しい選択肢になります。しかし相手がA5sや78sなど自分(AT)より弱いハンドを持っていても、この場合なんら不思議ではありません。弱いハンドを持って強いアクションをとり相手を降ろしてしまう。つまり、ブラフです。数学的に正しいプレイ、または定石に沿ったプレイは、時として相手にその裏をかかれ、勝ってるハンドを降ろされてしまう場合も多々あります。逆に言えば、負けているハンドでもブラフして降ろしてチップも得ていかないと、ポーカートーナメントを勝ち抜くことはできません。

 

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相手のブラフを見破るのはとても難しいです。嘘をついている人によくみられる癖(テル)や雰囲気などで感じ取るのは有効な手段ではありますが、しかしこれもまたプレーヤーによっては小芝居でわざと弱テルを演出し裏の裏をかいてる場合もあり、とどのつまり虚か実か見分けるのは容易ではありません。ましてやポーカーが強いプレーヤーは時に差し違えるような大胆なビックブラフを仕掛けてくるのです。この虚実の化かしあいもまた、ポーカーの醍醐味と言えるのではないでしょうか。

 

つい先日、JOPTというポーカー全国大会のサイドイベント、300人参加で残り3人になったファイナルテーブルで誰もが驚くビックブラフが飛び出しました。

 

 

 

 

プリフロップ、先手はQ9でレイズ、後手がT7でコール。フロップはKT4。先手はJのストレートドローがありますが現状はただのQハイです。チェック。それを見た後手は「相手には何の役も出来てない」と読み切りTのワンペアでポットベット(場に出てるチップとほぼ同額をベットする、かなり強いアクション)をします。先手は役がないながらもドローでコール。

 

ターン。Aが落ちます。先手にはまだ何の役もできてません。敗色は濃厚です。しかし先手はここで誰もが驚くアクションを取りました。なんとQハイでオールイン(全額勝負)を仕掛けてきたのです。まさにビックブラフです。オールインをする以上、最低でもAのワンペア、もしくはそれ以上の役(先手がJQを持っていればストレート)ができた事をアクションが示唆しています。まともに考えれば後手のT7はこのオールインにはコールできません。TのワンペアではAのワンペアにも勝てないからです。後手がコールできないオールインアクションをとったビックブラフ、まさにナイスプレイの一言につきます。100人いたら99人はコールできません。本来ならこのブラフにより先手が後手を降ろしてポットをとるはずでした。

 

ところが、です。後手はなんとこのオールインに対し長考の末にコールをしました。つまり、後手は先手のオールインをブラフだと読み切ったのです

 

なぜ後手は先手がAやJQを持ってないと読み切れたのでしょう。理由は二つ考えられます。

 

・もし先手がAを持っていた場合でも、後手がJQを持っている可能性を消せない以上、Aのワンペアではオールインを打てない(仮に2ペアができていたとしても同様の理由でオールインを打てない)

 

・もし先手がJQを持っていた場合、先手のオールインで後手を降ろしてしまうよりも、後手がコールできる額をベットした方が先手にとってよりチップを獲得できる利益的なプレイである。従って先手がJQを持っていたらオールインは打たない

 

以上のことから、先手はどんなハンドを持っていようがオールインを打てません。だからこそ後手は先手のオールインをブラフだと読み切り、Tのワンペアでも勝ってると確信しコールが出来たのだと思います。

 

とはいえ、理屈では何とでもいえます。ですが実際に私が後手の席にすわっていたら先手のオールインに対しコールできないでしょう。100%降ります。コールして万が一にも相手がAやJQを持っていたら全てのチップを失いトーナメントに敗退するからです。このトーナメント、1位の賞金は6,323ドル、3位の賞金は2,744ドル。差額はおよそ40万円であり、つまりこのワンプレーに40万円がかかってます。降りればトーナメントはまだ続けられますがコールして負けたら40万失うも同然だからです。

 

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大きな賞金がかかったポーカートーナメントであればあるほど、高度な駆け引きが繰り広げられることでしょう。そんな痺れるような場面を制する勇気と知略ある者こそがポーカートーナメントの頂点に立てるのです。

 

 

 競技ポーカーのトーナメントってどんなの?

 

 テキサスホールデムがどういったゲームであるかはだいたいお分かりいただけたかと思います。では、競技としてのポーカーで賞金を得るにはどのようにすればいいのでしょう。

 

ポーカーの大会はそのほとんどが参加費さえ払えば誰でも参加できます。一番最初に例に挙げた賞金10億円のWSOPメインイベントを例にあげますと、その参加費は約100万円です。…高ッ!

 

そうなのです、ポーカーの大会とは、全ての参加者が払った参加費の総額(プライズプール)から運営費を差し引いたものを賞金として分配しているのです。ですから、賞金10億円の大会に参加するには、その賞金10億円に見合う参加費を払うことになります。

 

もちろん今のは極端な例です。WSOPのサイドイベントには数万から参加できます。先に例に挙げた賞金9000万円獲得のひゃっほうさんが参加されたイベントの参加費は15万でした。またWSOP以外にも海外の大きなポーカー大会はありますが、いずれも数万円から参加することが可能です。これくらいならまだちょっと頑張れば参加できそうですね。

 

しかし海外への渡航費や滞在費まで考慮すると例え数万円の参加費の大会でも10万以上の出費となるでしょう。なかなか気軽に参加できるものではありません。

 

 

日本の多くの競技ポーカープレイヤーは、まず国内の大会での入賞を目指します。そこで得た賞金を元手に海外の大会を目指すのが一般的です。

 

日本の大会でも賞金が出るのならわざわざ海外に行く必要はないと思うかもしれません。実は日本のポーカー大会で出される賞金のそのほとんどの場合現金ではありません。

 

日本のポーカー大会の賞金はごく一部の大会に限り現金で支払われる場合がありますが、ほとんどの場合は海外大会への渡航費補助として支払われます。先の例で日本のJOPTという大会の1位賞金が6,323ドルと書きましたが、これは現金ではなくあくまで海外への渡航費補助です。要するに6,323ドル分の大会参加費、渡航費、滞在費を払ってくれるという話であり、逆に言えばそれ以外の用途に使うことはできません。

 

必然的に、日本の強いポーカープレイヤーは国内の大会に勝利をおさめたら次は海外へ目指すこととなります。そして海外の大会で勝利することで初めて賞金を得ることができるのです。実はここ数年多くの日本人ポーカープレイヤーが多くの海外大会で好成績を収めてます。

 

 

 

その中にはポーカーの収入のみで生計を立てている日本人プロポーカープレイヤーもいますし、普通に仕事を持ち休みの日にポーカーを趣味としてやってる人も当然います。専業のポーカープレイヤーにはアマチュアでは勝てないのではないかと思うかもしれません。たしかにプロは強いです。プロのゴルファーにはアマチュアゴルファーでは太刀打ちできないし、囲碁のプロにはアマチュアが勝利を収めることはできないでしょう。しかし、ことポーカーに限って言えば、アマチュアの趣味プレイヤーにも高額な賞金を得るチャンスがあります。ポーカーには”運”の要素があるからです。

 

2003年のWSOPのメインイベントで優勝したクリス・マネーメーカーは職業は会計士、趣味でオンラインのポーカーゲームを楽しむ一介のアマチュアプレイヤーでした。そんな彼が参加費4000円のオンライン予選を勝ち抜き参加費100万円のメインイベント挑戦権を獲得し、並み居るプロをおしのけなんとそのままメインイベントで優勝をしてしまいました。当時の優勝賞金は約2億7000万円。つまり4000円が2億7000万円になったわけです。まさにアメリカンドリーム!夢のある話です。

 

そう、ポーカーには運の要素が絡むので、完全に正しいプレイをしていても、間違ったプレイに対し運だけで負ける可能性があります。勝率99%のハンドで全額勝負を受けるのは正しいプレイですが、たった1%の勝率の相手に負けてしまう可能性はもちろんあるのです。

 

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そう、勝負には勝っても(正しいプレイをしていても)生き死にの戦いで死んでしまうのが多々あるのがポーカーです。正しいプレイというのはあくまで勝率が高いというだけで、勝率が悪い方が勝つこともあるのです。ポーカーがクソゲーと呼ばれる所以でもあり、同時に美点でもあります。一介のアマチュアプレイヤーでも大きな大会で優勝するチャンスはある、それがポーカーの魅力なのです。

 

ポーカーを始めてみたいんだけどどうすればいいの

ここまで読んでポーカーに興味をもって方、実際にやってみたい方がいるかもしれません。

 

手っ取り早く遊ぶならスマホやPCで遊べるオンラインポーカーがおすすめです。

 

【PC・スマホ】PokerStars

www.pokerstars.com

 

最大手のオンラインポーカーです。世界でのプレイヤー人数も多く、また世界各地のカジノでもポーカー大会を主催してます。

 

オンラインポーカーに対し、実際のお店でポーカーのお店はライブポーカーと呼ばれます。筆者が実際に遊んだ中でおすすめのポーカースポットをいくつか紹介します。

 

秋葉原アキバギルド

akibacc.com

プレイ料金が都心のポーカースポットでは断トツに安いので、初心者におすすめです。トーナメント以外にも常時リング卓が開いており、プレイチップで遊ぶこともできます。ルールが分からなくてもリング卓なら丁寧に教えてもらえます。

 

【銀座】パラハ

ginza-casino.jp

お酒とフードがとても充実した素敵な雰囲気のポーカースポットです。週末には大きな規模のプライズマッチ(入賞すると渡航費補助が出るトーナメント)を開催しており、ある程度ポーカーの技術を磨いてから参加するのがおすすめです。

 

【蔵前】コーナーポケット

conapoke.sunvy.jp

老舗中の老舗。サークルが運営しているので飲食物の持ち込み自由、テキサスホールデム以外のポーカー種目も充実しています。また深夜(24時以降)の時間帯もトーナメントを開催しており、近隣のポーカースポットのディーラーが仕事終わってから客として参加していたりと客層も面白いです。

 

そしてある程度スキルを磨いたら、日本の全国大会を目指しましょう。

 

【JOPT】ジャパンオープンポーカーツアー

japanopenpoker.com

 

【AJPC】オールジャパンポーカーチャンピョンシップ

www.ajpc.jp

 

【WPT】ワールドポーカーツアー JAPAN

pokerjapan.jp

 

それらの大会で入賞して賞金(渡航費補助)を得たら、次は海外の大会を目指しましょう。

 

ここで手前味噌で恐縮ですが、私の話をします。私、実は今年7月のJOPT16「プラチナム」というサイドイベントで準優勝を果たし、賞金4,431ドルを獲得しました。続けて今年9月のWPT「ハイローラー」というサイドイベントで準優勝、賞金3,000ドルを獲得ました。合計7,431ドル、約80万円!うおおおおおおお、やばい、完全に上振れ!あり得ない!嬉しーーーー!

 

…という話を奥さんに報告したら、「現金じゃないの?」と言われました。はい、現金じゃないんです…海外渡航費補助なんで…海外の大会で勝たないと現金でもらえないんです…

 

japanopenpoker.com

 

というわけで明日から海外のポーカー大会に行ってきます。会場はフィリピンのカジノ、オカダマニラです。賞金獲得めざして頑張ります。

 

続く(かも)