季節の果実酒カクテルをつくろう (3)りんごブランデーでホットアップルとホットアップルジンジャー

 

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続きです。今回はりんごの果実酒を使います。

 

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ブランデーとリンゴ、焼酎とリンゴ(引き上げ済)、焼酎とリンゴの種

 

リンゴの場合、かりんと違って漬け込むのは3,4日で十分です。種子酒の場合でも1か月で引き上げます。あまり長く漬けておくと酸化し雑味が発生するからです。しかし引き上げてからは最低3か月以上寝かせて熟成させる、と薬酒果実酒全科にはあります。たしかに漬けて引き上げたばかりのリンゴ酒を味見したらアルコール成分がちょっときつく感じましたが、1年以上熟成させたリンゴブランデーをいまこうして飲んでいると、すごく馴染んでいるというか、ちょうまろやかになっててとても美味しいです。

 

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完全にお湯割りがおすすめです。冬の寒い夜、あったかいホットアップルを飲みながら本を読んだりインターネットするのは最高です。

 

あるいは前回のしょうが酒をリンゴブランデーと1:2くらいでまぜてお湯で割っても美味しいです。ホットアップルジンジャー、かなり体が暖まる。寝酒にもよろしいのでは。

 

夏に飲む場合はキンキンに冷やしてソーダ割りですね。割るのを前提に濃いめに作るのがポイントです。

季節の果実酒カクテルをつくろう (2)しょうが酒でジンジャーホッピーとジンジャークーラー

 

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続きです。今回はしょうが酒を使います。

 

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新生姜で生姜酒です

 

昨年新生姜の時期に漬けたしょうが酒を用います。いきなり果実酒じゃなくて恐縮です。この場合、薬酒あるいは本草酒といいます。

 

本草酒、という言葉は聞きなれないかもしれません。これは俺の果実酒づくりのバイブルである薬種果実酒全科で清水先生が提唱してる概念です。

 

薬酒・果実酒全科―本草酒のつくり方と効用

 

本書で、はじめて『本草酒』(ほんぞうしゅ)という言葉を使った。それは、果実酒という従来の呼び名では、草根木皮、またマムシやハブといった動物を駆使して作り出す浸漬酒の総称としてなんともそぐわないからである。  

 

そこで、自然界を一つの言葉でとらえた博物学の原点、中国伝来の本草学にヒントを得て、著者の与えた名称がこの「本草酒」である。つまり、本草酒とは、今までばらばらに呼ばれていた果実酒、薬酒、葉酒、根酒、花酒、マムシ酒、ハブ酒のすべてを包含する名称といえる。 

 

google検索すると本草酒という名称はあまり定着しなかったようですが、俺はこの本をかなりリスペクトしてるので用語はこの本に倣います。

 

この本の初版は昭和57年、作者の清水先生は植物の研究者です。かつて酒税法が果実酒すら自宅でつくれなかったという禁酒法のような時代を経て現代に本草酒の知識を継承したのが本書であり、果実酒の解禁を本書では「文化の革命」と称するほど喜びに満ち溢れております。

 

話がそれました。しょうが酒の話です。

 

この時期のしょうが酒はお湯割りで飲むと美味しいですが、カクテルにしても美味しいです。すぐにおもいつくのはジンジャービアよろしくホッピーで割ることですね。もともと焼酎で漬けてますのでホッピーで割るのも道理と言えます。

 

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しょうが酒とホッピーを1:3。これをジンジャーホッピーと命名します。

 

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もうちょい凝ったカクテルを作りたい向きには、ミントリキュールの代わりにしょうが酒を使うといいのではないでしょうか。エメラルドクーラーのレシピを参考に、ミントリキュールをしょうが酒で代用します。一般的なレシピだとジン30mlミントリキュール15mlレモンジュース15mlですが、ここではジン30mlしょうが酒30ml生レモン半個を用いました。お好みでシロップをちょっと垂らしてください。

 

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最後にソーダをビルドして完成、さっぱりして美味しいです。脂っこい料理にあいそうですね。ジンジャークーラーと命名します。

 

このしょうが酒、料理酒で使ってもよいのでマジで万能です。新生姜の時期に漬けると香り高くておすすめです。

 

このシリーズ、不定期で続く。

季節の果実酒カクテルをつくろう (1)カリンのホワイトレディ

昨年この季節にカリンの果実酒を漬けました。

 

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立派なカリンを頂いたのでカリン酒つけました。ちょー良い匂いする!

 

あれから1年が経ちました。

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今年もまたカリンをいただいたので果実酒にしようと思います。その前に去年のカリン酒を空き容器に移し替えます。

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左がブランデーに漬けたカリン、右が芋焼酎に漬けたカリンです。

 

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一見ヤバいどす黒さを見せてますが、香りはとても芳醇です。

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1年熟成のカリン酒の完成です。

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今年のカリンはウィスキーに漬けました。また来年のお楽しみ。

 

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さてカリン酒を飲みましょう。晩酌で飲むならトニックウォーターで割ると美味しいです。トニックウォーターは苦いので甘いカリン酒がほどよく調和し食事に合います。

 

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あるいはカクテルにしても美味しいです。カリン酒を使ったカクテルレシピなんてありませんが、コアントロー(ホワイトキュラソー)の代わりに使えばいいと思います。例えばホワイトレディ。標準的なレシピではジン30mlコアントロー15mlレモンジュース15mlですが、ここではジン30mlカリン酒30mlすだち半分を使います。

 

なぜカリン酒を倍の分量にしてるのかというと、度数が低いからです。コアントローは40度、カリン酒のベースになった芋焼酎25度、果実からも水分がでるので実際にはもうちょっと低いです。カクテルグラスで飲むショートカクテルだと度数強めの方が美味しいので倍の分量にしています。

 

また、レモンではなくすだちを使っているのは、柑橘類は旬のものあるいは地のものを使った方が美味しいし季節感が出ると思っているからです。個人的におすすめです。

 

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はい出来上がり。これ超絶に美味しかった。一流のバーラウンジででてきても全然おかしくない。マジで。

 

ちなみにご存知の方も多いかと思いますが、ホワイトレディのベースのジンをブランデーに変えるとサイドカーウォッカに変えるとバラライカ、ラムに変えるとXYZ、テキーラに変えるとマルガリータになります。カクテルの鉄板レシピですね。

 

しかしコアントローのところをいろいろな果実酒で代用し、レモンジュースのところを季節の柑橘類で代用するとまたいろいろなバリエーションのカクテルができますので季節のカクテルをつくるのにうってつけです。

 

このシリーズ、不定期で続く。

 

 

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七五三

先日、蔵前の鳥越神社で七五三のお参りをやりました。

 

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ネットで事前に情報を調べたのですが全くと言っていいほど無かったので今後鳥越神社で七五三をやりたい、という方に向けて書いておきますと、初穂料は5000円以上であとはお気持ちで…とのこと。ちなみにお宮参りの時も同じでした。ご参考までに。

 

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その後、スタジオに移って写真撮影。別日に前撮りする方も多いかと思いますが、自分の場合は着物をネットで二泊三日のレンタルしたので完全に俺の都合で一日で済ませました。

 

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くるくる表情が変わる娘。わが子ながらかわいくないですか?(親バカ)

 

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普段の娘は俺が写真を撮ると「みせてみせてー!」とプレビュー画面を見たがるぐらい写真を撮られるのが好きなのですが、今回はさすがに普段と雰囲気が違うので表情がかたくなりがちでした。しかしこの日撮影をお願いした @rekosuke さんが抜群のコミュニケーション力とその腕前で最高の写真を撮ってくれました、本当にありがとうございました!

 

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おまけ。鳥越神社でもらった記念品。童謡のCD、色鉛筆、ふせん、風船、御守など。

 

俺と茨城

ぐるなびみんなのごはん」というサイトに2件の記事を寄稿しました、未読の方はよろしかったらぜひ。

 

 

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せっかくなので茨城のことについて書こうと思います。

 

そもそも俺、わら納豆が大好きなんですね。茨城の高速道路を利用するたびにSAでわら納豆を買ってます。

 

 

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見かけたら必ず買ってしまう程度には藁納豆が好き。 #breakfast

 

 

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わら納豆大好きなので茨城に行ったときは必ず買うマン。

 

普段わら納豆なんてまったく見かけませんが、茨城の高速のSAにはいろんな種類のわら納豆が山ほど売ってるんですね。最初みたときはびっくりしました。世の中にはこんなにもたくさんの種類のわら納豆があるのかと。で、お土産に買って家で食べたところ、あまりの美味しさに感動しました。わらの香りがする納豆、本当に美味しいんですよ!炭火の焼肉がガスの焼肉よりも美味しいのと同じように、パックの納豆とは別次元でわら納豆は美味しいです。

 

あと茨城といえば水戸の梅酒です。以前水戸芸術館に行った際についでだから他にも観光していこう、と予備知識なしで水戸の別春館(梅酒と酒の資料館)に行ったのですが、納豆の時と同じように「世の中にはこんなにも梅酒の種類があるのか!」と感動しました。都内ではほとんど流通してないような梅酒、茨城に行くとたくさん売ってます。新しい梅酒との出会いを求め茨城に行くのも楽しいです。

 

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去年美味しかったので今年も安いいも焼酎で梅酒漬けた。今年はこれでおしまい

 

梅酒は毎年家で漬けてますけど、やっぱ水戸の高級梅酒のような味わいを自宅でだすの難しいな、と常々思います。甘い酒は苦手で、ウィスキーが好きな割にバーボンは苦手なほどなんですが、こと梅酒に限ってはどろっどろの甘いのが好きです。梅の酸味があるからでしょうね。

 

こういう独自の文化があるところが、やはり歴史ある街なんだな、と思います。なんせ水戸徳川35万石ですからね。自分は横浜郊外の新興住宅街で育ってるので、ことさらそういう歴史に憧れがあるのかもしれません。

 

といった具合で自分は茨城のことが好きなのですが、世間では茨城の評価は本当に低く、茨城に住んでいる人ですら卑下するぐらいなので、これはもっと茨城の魅力を世に伝える必要があるのではないか…と思いました。地元の方よりもよそ者である自分の方が茨城の良さに気付くことが多いのかもしれません。

 

幸いにもこうしてぐるなびみんなのごはんという場で定期的に寄稿する機会をいただいたので、微力ではありますがこれからも茨城の魅力を伝えていこうと思ってる次第です。