ジンをご当地サイダーで割って飲む選手権(速報版)

ご当地クラフトビール、ここ数年で流行ってますよね。飲み比べて楽しんでらっしゃる方も多いと思います。でも、ご当地サイダーを飲み比べて楽しんでる方、っていらっしゃいますでしょうか?少なくとも筆者の周りにはおりません。まあ、ビール好きでたくさん飲んでる大人はいっぱいおりますが、サイダーが好きでたくさん飲んでる大人ってほぼ見かけないので、これは当然のことかもしれません…。

 

まあね、ご当地クラフトビール、飲むの楽しいですよ。へえ、こんなビールあるんだ、っていうワクワク感があります。しかしそういうご当地クラフトビール飲み比べを趣味で何年もやってると、大概のご当地クラフトビールはあらかた飲みつくしてしまい、もうあの頃の「こんなご当地ビールがあるんだ!」っていうワクワク感が味わえないのが寂しくもあります。

 

や、まだ見ぬ大海原はそこに広がってるではありませんか。そう、ご当地サイダーです。え?酒は好きだがこの歳になってサイダーいっぱい飲むのはきつい?そうおっしゃると思いました。ならばジンを入れてご当地サイダージンにして飲むのが良いと思います。

 

なぜジンか、というと、サイダーが甘いからです。これが果汁のジュースや果物をしぼったものなら味に特徴のないウォッカや甲類焼酎と合わせるのが良いと思いますが、サイダーはいかんせん甘すぎるのでこれにお酒を混ぜるなら辛口のジン(ドライジン)がぴったりです。

 

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最近クラフトジンブームがキテる、というのは既報の通りですが、今回はさらにそれを推し進め、ジンをご当地サイダーで割って飲む、という楽しみ方を提唱していきたいと思います。ご当地サイダー飲み比べ記事はよく見かけますが、ご当地サイダーをジンで割って飲み比べる、という記事は本邦初だと思います。

 

そもそも”なんでもジンと混ぜて飲もう”という思想は20年以上前にすでに提唱されておりました。1995年、森高千里がCMをやっていたサントリーのアイスジンです。

 

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コーラとジンでアメリカGIN、ジュースとジンでフランスGIN、紅茶とGINでイギリスGIN、レモンとジンでニッポンGIN…。キャッチ―な歌だったのでいまだにそのリズムと歌詞が脳に刻み込まれている方も多いかとます。

 

その森高イズム、”なんでもMIX精神”の流れを汲んで今回はご当地サイダーとジンをMIXします。こんなのカクテルのネーミングと同じで言ったもん勝ちですので、俺も言わせてもらいます。GIN GIN GIN サイダーとジンで現地GIN♪

 

 

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トップバッターは香川県は直島の「直島塩サイダー」です。塩?って思うかもしれませんが、カクテルのソルティドックだって塩をつけて飲むし、日本酒だってテキーラだって塩で飲む人いますので、酒と塩は実は相性いいのです。むしろ、甘いサイダーに適度な塩味が、スイカに塩、みたいな塩梅できりりとして実に美味しいです。有楽町の交通会館1Fにある徳島のアンテナショップで買いました。

 

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徳島の「すだちサイダー」です。これも間違いない味ですね。すだちのさわやかさと炭酸があいまって美味しいです。徳島は本当にすだちに力を入れていて、すだちの日本酒もたくさんの種類が売っています。これも交通会館にある徳島のアンテナショップで買いました。

 

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長崎は壱岐の「小粋なサイダー」です。壱岐だから粋…。これは柚子のサイダーです。これ飲むまで知りませんでしたが壱岐は柚子の名産地なんですね、勉強になる…。やさしくさっぱりとした味でんまいです。浅草の「まるごとにっぽん」という全国ご当地アンテナショップで買いました。

 

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和歌山の「わかやまサイダー」、当然のようにミカンのサイダーです。ドライジンとオレンジジュースとソーダ(とレモン)でオレンジフィズというカクテルがありますが、ミカンサイダーとジンだとまた違う世界観になります、飲み比べても面白そうですね。これも浅草のまるごとにっぽんで買いました。

 

 

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函館の「りんごサイダー」です。ラベルを読んでびっくりしましたが函館のリンゴと青森のリンゴのコラボサイダーだそうです。北海道新幹線で芽生えた友情…!!青春マンガの世界ですね。味はもちろん間違いなく美味しいです。豆知識ですが、サイダー(cider)ってフランス語だとシードル(cidre)、つまりサイダーってもともとリンゴの酒(発泡酒)なんですね。日本ではその意味は廃れてしまいましたが、原点回帰サイダーと言えるかもしれません。こちらも浅草のまるごとにっぽんで買いました。

 

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北海道民のソウルドリンク、「コアップガラナ」です。いや、正確に言うとサイダーというよりはコーラですが、コーラとジンでももちろん美味いです。飲み慣れてないせいもあって、コカ・コーラともペプシとも違う、複雑な味がして美味いすね…。秋葉原のちゃばらという全国ご当地アンテナショップで買いました。

 

 

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広島の「レモスコスカッシュ」です。お好み焼きと牡蠣のイメージが強い広島ですが、じつはレモンも特産品で、広島のレモンサイダーはもう一種類あります。そっちも飲んでみましたが、酒と合うのはこちらかな…と思いこちらを紹介しました。というか、ここで紹介してる種類の倍のご当地サイダーを筆者は飲み比べてますが、もともと目的外の飲み方をしている手前、ジンとまぜてもあまり美味しくなかった…という感想はご当地disっぽくなってしまうので今回すべて割愛してます。こちらは秋葉原のちゃばらで買いました。

 

いや、どうしても「甘すぎる!」「これはジンに合わない!」ってご当地サイダーあるんですよ。もちろんそれは現代の感覚で甘すぎるのであって、例えばチャンドラーのロング・グッドバイという作品に登場する「ギムレットには早すぎる」というセリフで有名なカクテルのギムレット、いまではドライジンと生ライムを絞る方法が一般的ですが、ロング・グッドバイの時代ではプリマスジンというちょっと甘いジンに、コーディアル・ライムという甘いライムジュースを混ぜるのが一般的でした。たぶん、今の感覚だと甘すぎて美味しくないと思います。当時の生ライムは高価だったし、味覚も現代とは違ったからなのかもしれません。

 

ですから、甘いご当地サイダージンも、そういう「文化を楽しむ」というスタンスで飲めば楽しめれるかもしれませんが、いかんせんやっぱ甘すぎますので、そういう時は柑橘系の果物を絞っていれるとちょうどいい味になります。

 

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これたまたま徳島のアンテナショップの前でみつけて感銘を受け思わず写真を撮っちゃったPOPなんですが、徳島の推しの飲み方だとビールにすらすだち入れるのな。最高すぎるでしょ…。まさになんでもMIX精神と言えますまいか。甘すぎるなと思ったサイダージン、すだち入れるとキリっと締まって美味しいです。

 

ここで紹介したご当地サイダー、本当にごくごく一部です。押上のスカイツリータウン「ソラマチ」にあるトーキョーサイダー倶楽部から始まり、浅草の「まるごとにっぽん」、秋葉原の「ちゃばら」、有楽町の交通会館、銀座~東銀座~日本橋、と、東京の東側は全国ご当地アンテナショップの一大ベルト地帯になってますので、もしこちらの方に来られる機会がありましたら、ぜひ一度お酒と混ぜて飲んで秋の夜長を楽しんでください。

 

以上です。

 

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(追記)

続編です。

 

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